蝉脱竜変
読み方:せん だつ りょう へん
意味
蝉が殻を脱ぎ、竜が姿を変えるように、人が俗世の束縛や旧来の状態を脱して、まったく新しい高い境地へ大きく変わること。本来は、世俗を離れて仙人となる意である。現代では、人やその技量などが著しく生まれ変わることにも用いる。
由来
中国・東晋時代(4世紀前半)の葛洪による道教書『抱朴子』の「釈滞」に見える「蝉蛻龍變、棄俗登仙」に基づく。蝉が脱皮することと竜が変化することを、俗世を捨てて仙人となるほどの大きな変貌にたとえた語である。
備考
本来は道教における脱俗・登仙の比喩であり、単なる小さな改善には用いにくい。現代では大きく生まれ変わる意でも使われるが、硬い文章語である。
別表記
- 蝉蛻竜変
誤用・混同注意
- 「竜変」は「りゅうへん」ではなく、慣用的には「りょうへん」と読む。
- 単に変化が速いことをいう語ではない。本来は世俗を離れ、より高い境地へ移ることのたとえである。
例文
- 長年の修練を経て、彼の書風は蝉脱竜変といえるほど独自の境地に達した。
- 留学を契機に、彼女は蝉脱竜変の成長を遂げ、以前とは見違えるようになった。
- この改革を機に、組織が旧来の慣習を脱して蝉脱竜変することが期待される。