大人虎変
読み方:たいじん こへん
意味
徳と見識を備えた大人物が、時勢や必要に応じて、虎の毛模様が鮮やかに変わるように明白で力強い改革・変化を行うこと。単なる気まぐれな変心ではなく、人々が納得し信頼する大きな変革をいう。
由来
中国古典の「易経」革卦にある「大人虎変、未占有孚(大人虎変す、いまだ占わずして孚あり)」に基づく。易経は春秋戦国時代(おおむね紀元前5~3世紀ごろ)までに成立・編纂されたとされる。虎が毛を換えて模様を鮮明にする姿にたとえ、優れた指導者による明確な革新は、占いを待たずとも人々の信頼を得るという意味である。
備考
「君子豹変」と同様に本来は肯定的な語で、優れた人物による時勢にかなった変革を表す。日常会話ではあまり一般的ではなく、文章語・評語として用いられる。気分屋のようにころころ態度を変える意味ではない。
別表記
- 大人虎變
誤用・混同注意
- 単に「態度をころころ変える」という気まぐれ・悪い意味で用いるのは本来の意味と異なる。
- 「大人」を『おとな』と読まない。正しくは「たいじん」。
- 「虎変」を「こへん」以外に読んだり、「大人豹変」と混同したりしない。
例文
- 新社長は旧来の制度を大胆に改め、まさに大人虎変といえる経営改革を実行した。
- 危機を機に市長が大人虎変し、透明性を重視する市政へと転換した。
- 彼の方針転換は単なる迎合ではなく、将来を見据えた大人虎変として社員に受け止められた。