八風不動
読み方:はっぷう ふどう
意味
利益・損失、名誉・不名誉、賞賛・非難、苦・楽といった世間のさまざまな出来事に心を乱されず、落ち着いていること。仏教では、これら人の心を揺さぶる八つの要因を「八風」といい、それらに左右されない境地を表す。
由来
インド仏教の「八風(はっぷう)」の教えに由来する仏教語。「利・衰・毀・誉・称・譏・苦・楽」という八つの世間的な変化を風にたとえ、それに吹かれても心を動かさないことをいう。八風の説明は、鳩摩羅什訳とされる5世紀初頭(402~406年頃)の漢訳仏典『大智度論』などに見られる。
備考
本来は仏教の修行・心の境地を表す語。現代では、ほめ言葉として「外部の評価や状況に動じない冷静さ」の意味で用いる。「無関心」や「感情がない」という意味ではない。
補足
- 「八方不動」と書くのは誤り。正しくは「八風不動」。
- 「はちふうふどう」ではなく、標準的な読みは「はっぷうふどう」。
例文
- 市場の変動や周囲の評価に振り回されず、八風不動の姿勢で長期的な目標を追い続けた。
- 批判を受けても感情的に反論せず、彼女は八風不動の態度で説明を尽くした。
- 昇進にも失敗にも浮かれず落ち込まず、八風不動で仕事に向き合うことが大切だ。