通権達変
読み方:つうけん たっぺん
意味
その時々の事情や変化をよく理解し、原則の目的を損なわない範囲で、状況に適した臨時の方法・処置をとること。古い規則や前例にただ固執せず、柔軟に対応することをいう。
由来
中国の歴史書『後漢書』の「賈逵伝」に見える語とされる。「通」はよく理解して通じること、「権」は本来の原則(経)に対して、状況に応じて用いる臨時・便宜の処置、「達変」は変化に通達することを表す。『後漢書』は南朝宋の范曄が5世紀に編纂した歴史書である。
備考
「権」は権力の意味ではなく、状況に応じた臨時・便宜の方法を指す。原則を無視して都合よく振る舞うことではなく、目的にかなう柔軟な対応という肯定的な語である。
別表記
- 通權達變
誤用・混同注意
- 読みを「つうけんたつへん」としない。正しくは「つうけんたっぺん」。
- 原則や規則を無視してよいという意味ではない。状況に即して適切に変通することをいう。
例文
- 現場責任者には、規則の趣旨を踏まえた通権達変の判断が求められる。
- 前例に縛られず通権達変に対応したため、計画は大きな混乱を避けられた。
- 彼女は原則を軽視するのではなく、非常時には通権達変を心がけている。