躊躇満志
読み方:ちゅうちょ まんし
意味
物事が思いどおりに成功し、すっかり満足して得意な気持ちになること。自分の技能や成果に自信をもち、誇らしく思う様子をいう。
由来
中国・戦国時代(紀元前4〜3世紀頃)の思想書『荘子』の「養生主」に見える語。名人の料理人・庖丁が牛を見事に解体し終え、刀を持って立ち、周囲を見回して満ち足りた気持ちになる場面の「為之躊躇満志」に由来する。ここでの「躊躇」は現代語の「ためらう」とは異なり、ゆったりと歩みを運ぶ・得意げに振る舞うような意味合いをもつ。
備考
現代では日常会話より文章語として用いられる。「躊躇」だけでは「ためらう」の意味が強いが、「躊躇満志」では成功に満足し得意になる意である。やや自負・得意げという含みを伴うことがある。
誤用・混同注意
- 「躊躇」はこの語では現代語の「ためらう」の意味ではない。
- 「躊躇満足」は誤り(正しくは「躊躇満志」)。
- 「躊躇満心」は誤り(正しくは「躊躇満志」)。
例文
- 長年研究してきた装置が完成し、彼は躊躇満志の面持ちで発表会に臨んだ。
- 難しい交渉をまとめた部長は、躊躇満志として会議室を後にした。
- 初めての個展が好評を博し、画家は躊躇満志の様子で来場者にあいさつした。