矮人看場
読み方:わいじん かんじょう
意味
背の低い人が見世物の場でよく見えないため、周囲の人の動きに合わせてうなずいたり感心したりする意から、自分自身では内容を十分に理解・判断せず、他人の意見や行動にむやみに同調することをいう。
由来
中国・南宋時代(12~13世紀)の朱熹の語録を集めた『朱子語類』巻二十七に、「矮人看場、随人俯仰(背の低い者が見世物を見て、他人に従って仰いだり伏したりする)」という趣旨の表現がある。自分ではよく見えない矮人が、周囲の反応だけをまねる姿を、主体性なく他人に同調する人にたとえた故事成語である。
備考
他人への無批判な追従を批判的にいう語である。日常会話ではやや硬く、文章語・論評で用いられやすい。「矮人」は現代では人を低身長になぞらえる語として配慮を要するため、使用場面に注意する。
誤用・混同注意
- 「矮人観場」と書くのは誤り。正しくは「矮人看場」。
- 「矮子看戯」は中国語圏で見られる類似表現であり、日本語の四字熟語としては「矮人看場」が標準。
例文
- 内容を確かめずに多数派へ賛成するのは、矮人看場の態度だ。
- 専門家の説明を理解しないまま批判だけを繰り返すのでは、矮人看場に陥りかねない。
- 流行を楽しむこと自体はよいが、矮人看場にならないよう、自分の判断も大切にしたい。