慎思明弁
読み方:しんし めいべん
意味
物事を軽々しく判断せず、慎重に深く考えたうえで、道理や事実を明確に見分け、判断すること。「慎思」は慎んでよく考えること、「明弁」は物事の違い・善悪・是非などを明らかに弁別することをいう。
由来
中国古典『礼記』の「中庸」にある「博学之、審問之、慎思之、明辨之、篤行之」に基づく。この一節は、広く学び、詳しく問い、慎重に考え、明確に辨別し、誠実に実行するという修養の段階を示す。『礼記』は前漢期(紀元前2〜1世紀頃)までに編纂されたとされる。
備考
「明弁」は、話し方が明快であるという意味の「明弁」と混同されることがあるが、この熟語では「明らかに辨別する」の意。旧字体では「慎思明辨」とも書く。
別表記
- 慎思明辨
誤用・混同注意
- 「明弁」を単に「明快に話すこと」と解釈するのは不正確で、この熟語では「明らかに見分けること」を意味する。
- 「慎思明辨」は誤記ではなく、「弁」の旧字体「辨」を用いた正字・異体表記である。
例文
- 新しい制度を導入する際は、慎思明弁の姿勢で利点と問題点を検討すべきだ。
- 情報が錯綜する事件だからこそ、報道する側には慎思明弁が求められる。
- 彼女は感情に流されず、慎思明弁して最も妥当な結論を選んだ。