心猿意馬
読み方:しんえん いば
意味
心を猿、意(思い)を馬にたとえた語。猿が木から木へ飛び移り、馬が駆け回るように、心や考えが次々と移り変わって落ち着かず、欲望や雑念に振り回されることをいう。
由来
中国の仏教関係文献、唐代ごろ(7〜10世紀ごろ)に成立したとされる敦煌文献の「維摩詰経講経文」に見える「心猿意馬」に由来する。修行を妨げる、落ち着きなく動き回る心を、猿と馬になぞらえた表現である。日本では四字熟語として定着した。
備考
仏教的な心の修養に関わる語で、欲望・雑念によって心が散漫な様子を表す。肯定的には用いず、自分の未熟さや集中できない状態を省みる文脈で使われることが多い。
補足
- 「意馬心猿」という語順も用いられるが、一般的な四字熟語の形は「心猿意馬」。
- 猿や馬そのものの性質を述べる語ではなく、落ち着かない心・思考の比喩である。
例文
- 試験が近いのに心猿意馬で、机に向かってもスマートフォンのことばかり気になった。
- 将来への不安で心猿意馬となり、重要な決断をすぐには下せなかった。
- 心猿意馬の状態を鎮めるため、毎朝少しの時間を取って呼吸に意識を集中させている。
分類
類義語
- 意馬心猿
- 心神不定
- 意乱心迷
- 心忙意乱