哀感中年
読み方:あいかん ちゅうねん
意味
中年になり、親友との別れや人生の移ろいなどに触れて、深い悲しみや感傷を覚えること。また、そのように人生の哀れをしみじみ感じやすい中年期をいう。単なる悲しみではなく、年齢を重ねたことによる人生への感慨を含む。
由来
中国・東晋の書家、王羲之(303~361)に関する『晋書』「王羲之伝」の「中年以来、傷於哀楽、与親友別、輒作数日悪(中年以後、哀楽に心を傷め、親友と別れると数日間ふさいでしまう)」という記述に基づく。『晋書』は唐代の648年ごろに編纂された。この内容を「中年に哀感を覚える」の意で四字にまとめた語である。
備考
主に文章語・文学的な表現として用いる。「中年」は厳密な年齢を指す語ではなく、年齢を重ねて人生の哀楽を深く感じる時期をいう。単に「中年が悲しい」という意味ではない。
誤用・混同注意
- 「哀歓中年」と書くのは誤りで、正しくは「哀感中年」。
- 単に中年の人が悲しいという意味ではなく、人生の哀楽や別離に対する深い感傷を表す。
例文
- 旧友の訃報に接し、哀感中年という言葉の意味を身にしみて感じた。
- 若いころには気にも留めなかった故郷の風景が、今では哀感中年の思いを誘う。
- その随筆には、人生の盛りを過ぎた人ならではの哀感中年が静かに漂っている。