匪石之心
読み方:ひせき の こころ
意味
石のように動かされることのない、固く変わらない心や意志をいう。周囲からの反対・批判や困難に遭っても、信念・決意・操を曲げないことのたとえ。
由来
中国最古の詩歌集『詩経』の「邶風・柏舟」にある「我心匪石、不可転也(わが心は石にあらず、転ずべからざるなり)」に基づく。「匪」は「~ではない」、「転」は向きを変える意。石でさえ転がされることがあるが、自分の心は決して変わらない、という強い決意を表した句である。『詩経』の成立時期はおおむね紀元前11世紀~前6世紀ごろとされる。
備考
日常会話ではあまり用いられない、漢文調で格調高い表現。「石のように冷たい心」という意味ではなく、外からの働きかけで変わらない強い意志をいう。
補足
- 「非石之心」と書くのは誤り。成句および原典では「匪石之心」と書く。
- 「石のように冷酷な心」の意味と解するのは誤り。固く変わらない意志を表す。
例文
- 幾度も計画の変更を迫られたが、彼は匪石之心をもって研究を続けた。
- 創業者の匪石之心があったからこそ、会社は苦境を乗り越えられた。
- 批判を受けても信念を曲げない彼女の姿には、まさに匪石之心が感じられる。