三牲五鼎
読み方:さんせい ごてい
意味
本来は、牛・羊・豚の三種の犠牲(いけにえ)と、五つの鼎(かなえ)に盛った供物をいう。転じて、非常にぜいたくで豊かな料理、または手厚く豪華なもてなしを意味する。
由来
「三牲」は古代中国で供犠に用いた牛・羊・豚の三種の動物、「五鼎」は食物を煮たり盛ったりする五つの鼎(かなえ)を指す。元代の高明による戯曲「琵琶記」(14世紀、成立年は明確でない)の「三牲五鼎供朝夕、須勝似啜菽并飲水」という句に見え、豊かな供物・食事を表した語として用いられた。
備考
現代の日常会話ではあまり使われず、漢文調・文章語的な表現である。「三」と「五」は単なる料理の品数ではなく、古代中国の供犠・食器に由来する。
誤用・混同注意
- 「三生五鼎」は誤り。供え物・いけにえを表す「牲」を用いて「三牲五鼎」と書く。
- 単に「三品と五品の料理」を数える語ではなく、古代中国の豊かな供物・豪華な食事に由来する表現である。
例文
- 祝宴には三牲五鼎ともいうべき料理が並び、招待客を驚かせた。
- 客人を三牲五鼎でもてなすことより、心のこもった応対を大切にしたい。
- 昔の権力者は三牲五鼎の食事を楽しむ一方、庶民は質素な食で暮らしていた。