黔驢之技
読み方
けんろのぎ
意味
才能や手段の乏しい者が持つ、わずかな技量や策のこと。また、その限られた手段をすべて使い果たして、もはや打つ手がなくなることもいう。多くは、実力や工夫の不足を皮肉に評する際に用いる。
由来
中国・唐代の文学者、柳宗元(773~819)の寓話集『三戒』中の「黔之驢(けんのろ)」に由来する。成立は9世紀初め(およそ810年頃)とされる。貴州(黔)にいたロバを恐れたトラが、ロバの技が鳴き声と足蹴りだけだと見抜き、ついには食べてしまう話から、「黔驢之技窮矣(黔のロバの技、窮まれり)」という表現が生まれた。
備考
主に、才覚・手段が乏しいことをやや皮肉にいう語。「黔」は中国の貴州省の古称、「驢」はロバを指す。相手の能力を低く評価する響きがあるため、対人表現では注意が必要。
例文
- 難しい質問を受けると同じ説明を繰り返すばかりで、彼の黔驢之技が露呈した。
- 値引きだけに頼る販売戦略では、いずれ黔驢之技を見透かされてしまう。
- 相手の出方をよく分析した結果、その攻撃は黔驢之技にすぎないと分かった。
類義語
- 付け焼き刃
- 底の浅さ
- 小手先の技
- にわか仕込み