駑馬恋棧
読み方:どば れんさん
意味
才能や器量の乏しい者が、現在の地位・待遇・利益に執着して、そこから離れようとしないこと。足の遅い馬が、飼い葉のある馬小屋を恋い慕う姿にたとえた、地位や利得への執着を非難する言葉。
由来
中国の歴史書『晋書』宣帝紀に見える「駑馬恋棧豆(どばれんさんとう)」に基づく。駑馬は足の遅い馬、棧豆は馬小屋にある飼い葉をいう。能力の低い馬ほど飼い葉のある小屋を離れたがらない、というたとえから生じた。『晋書』は唐代の房玄齢らによって7世紀、648年ごろに編纂された。日本では「豆」を省き、四字熟語として用いる。
備考
他人を「能力の乏しい馬」になぞらえる強い非難を含むため、日常会話では使い方に注意が必要。原典では「駑馬恋棧豆」という五字句である。
別表記
- 駑馬恋桟
補足
- 原典の「駑馬恋棧豆」を、そのまま四字熟語の表記だと取り違えない。日本の四字熟語としては通常「駑馬恋棧」という。
- 「棧」を「桟」と書くのは新字体による表記であり、誤字ではない。
例文
- 実力に見合わない役職にいつまでもしがみつく姿は、まさに駑馬恋棧だ。
- 彼は退任を勧められても待遇を手放せず、駑馬恋棧と批判された。
- 組織の刷新を進めるには、一部の幹部の駑馬恋棧を許してはならない。
分類
類義語
- 貪位慕禄
- 恋々不捨
- 利欲熏心