恬淡寡欲
読み方:てんたん かよく
意味
心が落ち着いていて、名誉・財産・快楽などへの欲望が少なく、物事に執着しないこと。「恬淡」はあっさりとして心静かなさま、「寡欲」は欲が少ないことをいう。世俗的な利益にとらわれない、質素で控えめな生き方を表す。
由来
中国古典に見られる道家的・儒家的な価値観を背景とする語である。「恬淡」は『荘子』などで、作為や執着のない静かな心境を表す語として用いられ、「寡欲」は『孟子』の「養心莫善於寡欲(心を養うには欲を少なくすることに勝るものはない)」にも見られる。四字の固定した成句としての成立時期・単一の典拠は明確ではない。
備考
人格や生活態度をほめて用いることが多い語。単に「欲がない」という消極的な意味ではなく、名利に執着せず心が穏やかであるという肯定的な含みをもつ。
例文
- 祖父は恬淡寡欲な人で、地位や財産を誇ることがなかった。
- 恬淡寡欲の精神を大切にし、必要以上の物を求めない生活を送っている。
- 彼女は成功しても浮かれることなく、恬淡寡欲な態度を貫いた。
分類
類義語
対義語
- 貪得無厭
- 利欲熾盛
- 強欲無厭