鞠躬尽瘁
読み方:きっきゅう じんすい
意味
身をかがめるほど謙虚に仕え、自分の心身が疲れ果てるまで力を尽くすこと。特に、国家・主君・組織・使命などのために、私心なく献身的に働くことをいう。多くは「鞠躬尽瘁、死して後已む」という形で、死ぬまで職務や志に尽くす決意を表す。
由来
中国・三国時代の諸葛亮の作と伝えられる「後出師表」にある「鞠躬尽瘁、死而後已」に基づく。3世紀前半、諸葛亮が蜀漢のために北伐へ臨む決意を述べた言葉とされる。ただし、「後出師表」の真作性については後世の作ではないかという説もある。「鞠躬」は身をかがめて敬意を示すこと、「尽瘁」は心身を疲れ果てるまで尽くすこと。
備考
文章語・演説語として用いられる硬い表現で、日常会話では「身を粉にして働く」「献身的に尽くす」などが自然。過労を肯定する意味ではなく、強い使命感や忠誠心を表す語である。
別表記
- 鞠躬盡瘁
補足
- 「瘁」を「粋」と書くのは誤り(正しくは「鞠躬尽瘁」)。
- 「鞠躬尽粋」とするのは誤り。瘁は、やつれる・疲れ果てる意の字である。
- 単に深くお辞儀をする意味ではない。「鞠躬」は謙虚に仕える姿勢を表し、全体では献身して力を尽くす意となる。
例文
- 彼は地域医療を守るため、鞠躬尽瘁の思いで診療を続けた。
- 創業者は社員と顧客のために鞠躬尽瘁し、会社の基盤を築いた。
- 国家の難局に際し、鞠躬尽瘁して職責を果たそうとする姿勢が求められる。