跋前疐後
読み方:ばつぜん ちご
意味
前へ進もうとしてもつまずき、後ろへ退こうとしてもつまずくこと。進むことも退くこともできず、対応に非常に困る状態や、進退がきわまった苦境をいう。
由来
中国最古の詩歌集『詩経』の「豳風(ひんぷう)・狼跋」にある「狼跋其胡、載疐其尾(狼は進めばあごの肉を踏み、退けば尾につまずく)」に基づく。詩そのものは西周時代(紀元前11世紀~前8世紀頃)に成立したとされるが、正確な制作年は不明である。狼が前進・後退のどちらでも身につまずく様子から、進退両難の苦境を表す語となった。
備考
文章語的で、日常会話ではあまり用いない難しい四字熟語。「進退維谷」「進退両難」などと言い換えることが多い。「疐」は「躓」と書かれることもある。
別表記
- 跋前躓後
補足
- 「跋前疐後」は、単に『何度も失敗すること』ではなく、進むことも退くことも難しい進退両難の状況を表す。
- 「疐」を「後退」の意味と誤解しやすいが、「つまずく」の意である。
例文
- 規制強化と事業継続の板挟みになり、会社は跋前疐後の状態に陥った。
- どの案を採用しても反対が出るため、委員会は跋前疐後で結論を出せなかった。
- 資金は不足しているが計画を中止もできず、彼らは跋前疐後の苦境にあった。