進退維谷
読み方
しんたい いこく
意味
進むことも退くこともできず、どちらを選んでも苦しい状況に追い込まれること。「維」は「これ」、「谷」は「窮まる・行き詰まる」の意で、進退の道が完全に尽きるほどの苦境を表す。
由来
中国最古の詩歌集『詩経』の「大雅・桑柔」にある「人亦有言、進退維谷」に由来する。『桑柔』は西周末期(紀元前9~8世紀頃とされる)の社会や政治の混乱を嘆いた詩とされるが、正確な成立年は不明である。日本では漢籍由来の故事成語として定着した。
備考
「進退窮まる」とほぼ同義。日常会話ではやや硬く、文章語や改まった場面で用いられる。「谷」は地形の谷ではなく、「窮まる」の意味である。
例文
- 資金繰りが急激に悪化し、その会社は進退維谷の局面に立たされた。
- 両陣営から相反する要求を突きつけられ、政府は進退維谷の苦境に陥った。
- 契約を破れば信用を失い、守れば損失が膨らむため、彼は進退維谷だった。