膾不厭細
読み方:かいは さいなるを いとわず
意味
膾、すなわち細かく切った生魚や生肉は、細く切ることを嫌わないという意味。転じて、料理を細部まで丁寧に整え、食事の質に十分な注意を払うことをいう。
由来
中国古典『論語』の「郷党」篇にある孔子の食事作法の記述「食不厭精、膾不厭細(食は精なるを厭わず、膾は細なるを厭わず)」に基づく。孔子は紀元前551~479年の人物で、『論語』はおおむね戦国時代(紀元前4~3世紀頃)までに編集・成立したとされる。
備考
「膾」は現代の酢の物としての「なます」に限らず、もとは細かく切った生魚・生肉を指す。日常会話ではまれで、料理論・故事成語の文脈で用いられることが多い。
誤用・混同注意
- 「膾」を「会」などの別字で書かない。
- 「膾」を現代の酢の物だけを指す語と誤解しない。
例文
- 料理長は膾不厭細の心構えで、刺身の切り方や盛り付けの細部にまで気を配っている。
- 宴席の準備では、膾不厭細とばかりに、米の炊き具合から食材の下ごしらえまで丁寧に整えた。
- 彼は膾不厭細の姿勢を大切にし、日常の食事であっても素材や包丁仕事に妥協しない。