羝羊触藩
読み方:ていよう しょくはん
意味
雄羊が垣根に角を突き当て、角が絡んで前にも後ろにも動けなくなること。転じて、強引に事を進めようとして行き詰まり、進むことも退くこともできない苦境に陥るたとえ。
由来
中国の古典「易経」大壮卦の「羝羊触藩、羸其角(ていよう はんに ふれ、その つのを わずらわす)」に由来する。垣根を突いた雄羊の角が引っ掛かる姿を、強引に進んで身動きが取れなくなる状況にたとえたもの。易経の成立時期は確定していないが、原型は中国の周代から戦国時代ごろ(紀元前11世紀〜紀元前3世紀ごろ)に形成されたとされる。
備考
「羝」は去勢していない雄羊、「藩」は垣根・まがきの意。日常会話ではまれで、文章語・教養語として用いられる。「進退両難」などで言い換えることも多い。
誤用・混同注意
- 「羝羊触蕃」と書くのは誤りで、正しくは「羝羊触藩」。
- 「羝」を「低」と書くのは誤り。
- 単に「困難な状況」の意味ではなく、強引な行動などが原因で進退に窮する意味合いがある。
例文
- 十分な根回しをせずに改革案を押し通したため、社内の反発を招き、計画は羝羊触藩の状態になった。
- 両陣営への配慮を欠いた発言が問題となり、彼は羝羊触藩、どちらにも頼れなくなった。
- 資金も人員も不足したまま事業を拡大すれば、やがて羝羊触藩に陥りかねない。