空谷跫音
読み方:くうこく きょうおん
意味
人里離れた静かな谷で、まれに人の足音が聞こえること。そこから、孤独な状況や訪れる人の少ない場所に、待ち望んでいた来客・便り・理解者などが現れること、またその喜びをたとえる。
由来
中国・戦国時代(紀元前4~3世紀ごろ)に成立したとされる『荘子』「徐無鬼」にある、「人里を逃れて空虚な所にいる者は、人の足音を聞けば喜ぶ」という趣旨の文章に基づく。「跫」は足音の意であり、静寂な場所で聞こえる足音の珍しさと喜びを表した語である。
備考
「跫」は「きょう」と読み、足音を表す難字。単に人が少ないことではなく、孤独や閑散とした状況で、まれな来訪・便りを喜ぶ場面で用いる。「空谷の跫音」ともいう。
例文
- 単身赴任先で旧友から届いた手紙は、彼にとってまさに空谷跫音だった。
- 長く孤立していた研究者にとって、同じ問題意識をもつ若手の来訪は空谷跫音のような出来事だった。
- 山奥の宿に久しぶりの客が現れ、主人は空谷跫音を聞く思いで迎え入れた。