矮子観場
読み方:わいし かんじょう
意味
背の低い人が人垣の中で芝居を見ようとしてもよく見えず、周囲の人が笑うのにつられて笑う、ということ。転じて、自分で物事を十分に理解・判断せず、他人の意見や世評にむやみに同調することをいう。
由来
中国・南宋の朱熹(1130~1200)の語録を、13世紀後半に編纂したとされる『朱子語類』に見える「矮人看場、随人笑」に由来する。背の低い人が芝居の場面を見られず、周囲につられて笑う姿を、人の判断に盲従する者にたとえたもの。「矮子看戯」とも表記する。
備考
現在では日常会話での使用はまれで、文章語・教養語として用いられる。「矮子」は低身長の人を指す古い語であり、現代では差別的と受け取られるおそれがあるため、歴史的な成句として慎重に扱う。
別表記
- 矮子看戯
誤用・混同注意
- 「矮子」を「あいし」と読むのは誤りで、読みは「わいし」。
- 「矮子看戯」は誤字ではなく、辞書でも認められる異表記。
例文
- 会議の資料を読まずに多数意見へ賛成するだけでは、矮子観場に陥ってしまう。
- 評判だけで作品を評価するのではなく、実際に読んで確かめ、矮子観場にならないようにしたい。
- 彼の意見は世間の流行をなぞった矮子観場ではなく、根拠に基づいた独自の判断だった。