狗馬声色
読み方:くば せいしょく
意味
犬や馬を飼育・観賞して楽しむことと、音楽や女色を楽しむこと。転じて、権力者などが遊興やぜいたくにふけり、なすべき仕事や政治を顧みないことをいう。
由来
中国古典『書経』の「五子之歌」にある、夏王朝の太康が狩猟・酒・音楽・女色などの遊興に溺れ、国を失ったという戒めに基づく。「内作色荒、外作禽荒、甘酒嗜音…」という記述から、犬馬・音楽・女色を好むぜいたくな遊興を表す語となった。物語上の時代は伝説的な夏代(紀元前21世紀頃)だが、同篇の成立年代は確定しておらず、戦国〜漢代に整えられたとされる。
備考
主に君主や権力者の放蕩・政治的怠慢を批判する、強い否定的な語である。「声色」は顔色や声の調子ではなく、ここでは音楽と女色を指す。
誤用・混同注意
- 「声色」を単に声の調子や顔色の意味に解するのは誤りで、この語では音楽と女色を指す。
- 「狗馬声色」と「声色犬馬」は語順が異なる別の成句として扱われる。
例文
- 王は狗馬声色にふけり、政務を顧みなかった。
- 権力を手にしても狗馬声色を戒め、質素な暮らしを保つべきだ。
- その君主は狗馬声色を好んだため、民衆の信頼を失ったと歴史書に記されている。