狂瀾怒涛
読み方:きょうらん どとう
意味
荒れ狂い、激しくうねる大波のこと。転じて、社会情勢・時代・事件などが激しく動揺し、先の読めないほど大きく変化する状態をいう。
由来
「狂瀾」は、唐代の韓愈(8~9世紀)の文章「進学解」に見える語で、「荒れ狂う大波」を意味する。「怒濤」も、怒ったように激しく打ち寄せる大波を表す漢語である。ただし、「狂瀾怒涛」という四字の固定した形そのものについては、中国古典中の明確な一典拠は確認しにくく、日本では近代以降に両語を重ねた表現として定着したと考えられる。
備考
文字どおりの荒海にも、比喩的な激動の時代・社会情勢にも用いる。文章語的で重厚な表現であり、単に忙しいことや勢いがあることには通常用いない。
別表記
- 狂瀾怒濤
誤用・混同注意
- 「狂乱怒涛」と書くのは誤り。正しくは「狂瀾怒涛」または「狂瀾怒濤」。
- 「怒闘」と書くのは誤り。正しくは「怒涛」。
- 単に多忙である、勢いがよいという意味で用いるのは不適切で、激しい動揺・変動を表す。
例文
- 台風の接近で沖の海は狂瀾怒涛となり、漁船はすべて港へ戻った。
- 政権交代の後、その国は狂瀾怒涛の政治情勢に置かれた。
- 祖父は、戦争と復興という狂瀾怒涛の時代を生き抜いた。