疾風怒濤
読み方:しっぷう どとう
意味
激しい風と荒れ狂う大波のこと。転じて、社会や時代の動き、人の感情などが激しく揺れ動くさまをいう。また、18世紀後半のドイツで起こった、理性よりも個性・感情・自由を重んじた文学運動「シュトゥルム・ウント・ドラング」の訳語としても用いる。
由来
ドイツ語の「Sturm und Drang(シュトゥルム・ウント・ドラング)」を漢語に訳した語。「Sturm」は嵐、「Drang」は衝動・激しい突進などを意味する。これは1770年代から1780年代にかけてのドイツの文学・思想運動を指す名称で、1776年のF・M・クリンガーの戯曲題名に由来する。日本では明治期以降、ドイツ文学の紹介とともに「疾風怒濤」として定着した。
備考
本来はドイツ文学史上の「シュトゥルム・ウント・ドラング」を指す語だが、現在は比喩的に「激動の時代・状況」の意味でも使う。「怒濤」は「怒涛」とも書く。
別表記
- 疾風怒涛
補足
- 「疾風怒涛」も辞書で認められる表記であり、誤字ではない。
- ドイツ文学運動を指す場合、「単なる暴風雨」の意味だけに限定しない。
例文
- ゲーテの若い時代の作品は、疾風怒濤期の精神をよく示している。
- 改革の時代には、社会全体が疾風怒濤のような変化に巻き込まれることがある。
- 彼の青春は挫折と挑戦が相次ぐ、まさに疾風怒濤の日々だった。
分類
類義語
- 波瀾万丈
- 激動
- 暴風怒濤
対義語
- 風平浪静
- 平穏無事
- 泰平無事