犀角独歩
読み方:さいかく どっぽ
意味
才能・学識・技芸などが、ほかに比べる者がいないほど一人だけ際立って優れていること。「犀角」はサイの角、「独歩」は他に並ぶ者がなく、一人で抜きん出ることをいう。特に、文章や学問、芸術上の才能を高く評価する際に用いる。
由来
中国の正史『後漢書』に由来するとされる故事成語。後漢時代(25~220年)に関わる語で、「犀角」はサイの角が一本だけであると考えられていたことから、並ぶもののない唯一性のたとえとなった。「独歩」は、同時代に比べる者がなく、ひとり抜きん出る意である。『後漢書』自体は南朝宋の范曄が5世紀に編纂した。
備考
主に人の才能・作品・学問などを最大級にほめる硬い表現。日常会話ではあまり用いない。「犀角」を「才覚」と書くのは誤り。サイの角に関する説明は古い認識に基づくたとえである。
別表記
- 犀角獨步
誤用・混同注意
- 「才覚独歩」と書くのは誤り。正しくは「犀角独歩」。
- 「独歩」を「どくほ」と読むのは誤り。正しくは「どっぽ」。
- サイの角が実際に常に一本であるという生物学的事実を述べた語ではなく、古い観念に基づく比喩である。
例文
- 彼の論文は独自の視点と緻密な論証を備え、その分野では犀角独歩と評された。
- 彼女は若手の画家でありながら、色彩表現の巧みさでは犀角独歩の才能を見せている。
- 多くの作家が流行を追うなか、その作家の文体は犀角独歩の存在感を放っていた。
分類
類義語
対義語
- 平々凡々
- 平凡無奇
- 十人並み