犀角燭怪
読み方:さいかくしょっかい
意味
鋭い洞察力によって、普通の人には見えない怪しい事柄や隠された真相を見抜き、明るみに出すこと。また、そのような優れた眼識・明察をいう。
由来
中国・東晋の温嶠(おんきょう)が牛渚の水中に怪物がいると聞き、サイの角を燃やして水中を照らしたところ、奇怪なものが現れたという故事に基づく。典拠は唐代の648年ごろに成立した『晋書』「温嶠伝」。犀角はサイの角、燭は「照らす」、怪は怪異を表す。
備考
文章語・雅語的で、日常会話ではあまり用いられない。「怪異を照らす」という原義から、隠れた真相を見抜く鋭い洞察力のたとえとして使う。
誤用・混同注意
- 「犀角」を「西角」と書かない。犀角はサイの角を指す。
- 「燭」を「蝕」などと書き誤らない。ここでは「照らす」の意。
- 故事本文に見える「燃犀照怪」は、犀角燭怪と同一の単なる表記違いではなく、別の四字表現である。
例文
- 監査役は犀角燭怪の眼力で、帳簿に隠された不正の痕跡を見逃さなかった。
- 史料のわずかな矛盾を見抜く彼女の批評には、犀角燭怪というべき鋭さがある。
- 表面的な説明で満足せず、犀角燭怪の姿勢で問題の根本原因を探るべきだ。
分類
類義語
- 明察秋毫
- 慧眼独具
- 洞察明敏