燕石妄珍
読み方:えんせき もうちん
意味
価値のない石を宝石だと思い込んで大切にすること。転じて、つまらない物・考え・能力などを、価値あるものだと誤って信じて自慢したり執着したりすることをいう。自分の価値判断の誤りを戒める表現。
由来
中国・後漢時代の思想家である王符の故事に由来するとされる。燕国の人が燕山で採れる石を宝玉だと思い、箱に納めて大切にしていたところ、周の人に笑われたという話から、「価値のない物を宝と誤認する」意味になった。典拠の『後漢書』「王符伝」は南朝宋の范曄が5世紀前半(およそ432~445年)に編纂した。
備考
他人の所有物をむやみに「価値がない」と非難する語ではなく、価値判断を誤っていることへの戒めとして用いる。日常会話より文章語・教養語として使われる。
例文
- 専門家の助言を聞かず、時代遅れの方法に固執するのは燕石妄珍になりかねない。
- 彼は粗悪な模造品を名品だと信じて自慢しており、まさに燕石妄珍であった。
- 自社の成功体験だけを絶対視せず、燕石妄珍に陥っていないか検証する必要がある。
分類
類義語
対義語
- 明察秋毫
- 慧眼独具