清浄無為
読み方:せいじょう むい
意味
心を清らかで静かな状態に保ち、人為的な欲望や作為にとらわれず、自然の道理に従うこと。道家の思想では、統治者が余計な干渉をせず、民や物事が本来のあり方を発揮できるようにする態度もいう。「無為」は単なる怠惰や無行動を意味しない。
由来
中国・前漢の思想書『淮南子』の「原道訓」に見える「清静無為、則天与之時(清静無為なれば、すなわち天これに時を与う)」に基づく。『淮南子』は前漢の淮南王・劉安のもとで、紀元前139年ごろに編纂されたとされる。老子・荘子系の道家思想を背景に、清らかで静かに、作為を控えて自然に従うあり方を表す。
備考
主に道家・中国思想を説明する文脈で用いる語で、日常会話ではまれ。「無為」は何もしない怠けた状態ではなく、不自然な作為や過度の干渉を避けることをいう。
別表記
- 清静無為
補足
- 「無為」を単なる怠惰や無行動の意味に限定するのは不正確である。自然の道理に逆らう作為をしないという道家思想上の意味を持つ。
例文
- 道家の政治思想では、君主が清浄無為を保つことが理想とされた。
- 都会の喧騒を離れ、清浄無為な暮らしを求めて山里へ移った。
- 余計な指示で部下を縛るより、清浄無為の姿勢で自主性を尊重することも必要だ。
分類
類義語
対義語
- 有為有作
- 煩悩具足