松柏後凋
読み方
しょうはく こうちょう
意味
松や柏のような常緑樹は、ほかの草木が枯れた後まで青々としているということ。転じて、世の中が平穏なときには分かりにくいが、困難・逆境に直面しても節操や信念を失わない人、またはその不屈の心をいう。
由来
『論語』子罕篇の「歳寒、然後知松柏之後彫也(歳寒くして、然る後に松柏の後に凋むを知る)」に由来する。春秋時代の孔子(紀元前5世紀ごろ)の言葉として伝わる。寒い季節になって初めて、松や柏がほかの草木より遅く枯れることが分かる、という自然の観察を、人の節操が逆境で明らかになることにたとえたもの。「彫」は「凋」と通じる。
分類・構成
備考
主に文章語・教訓的な表現として用いる。松柏は松と柏などの常緑樹を指し、厳しい冬に耐える姿が、逆境でも変わらない節操の象徴とされる。
誤用・混同注意
- 「松柏後彫」という表記は『論語』の原文に見られる異表記であり、単純な誤字とはいえない。
- 「苦難に遭えば必ず成功する」という意味ではなく、逆境によって人の節操や信念が明らかになることをいう。
例文
- 逆境にあっても信念を曲げない彼の姿は、まさに松柏後凋である。
- 組織が苦境に立たされたときこそ、誰が松柏後凋の人物であるかが分かる。
- 先人の松柏後凋の精神を見習い、困難な状況でも誠実さを失わないよう努めたい。