暗室不欺
読み方
あんしつふぎ
意味
人に見られていない場所や、だれにも知られない状況でも、良心に反する不正や悪事を行わないこと。「暗室」は人目の届かない場所、「不欺」は自分の心・良心を欺かない意を表す。
由来
中国後漢の官僚・楊震(ようしん、1~2世紀)の故事に基づくとされる。楊震は夜、人目のない所で賄賂を渡されても、「天が知り、地が知り、我が知り、あなたが知っている」として受け取らなかった。この話を収める『後漢書』「楊震伝」(范曄編、5世紀ごろ)が典拠として挙げられ、「暗室に欺かず」ともいう。
備考
主に道徳・修養、職業倫理を述べる硬い表現。「慎独(しんどく)」と近く、人目がない時の自律を重視する。日常会話より文章や訓話で用いられやすい。
例文
- 監査の目がない時こそ暗室不欺の姿勢を守り、経費を正しく処理しよう。
- 彼は落とし物を持ち主へ届けた。だれも見ていなかったが、まさに暗室不欺の行いである。
- 研究データの扱いでは、暗室不欺の精神を忘れず、都合の悪い結果も改ざんせずに報告すべきだ。