敝帚自珍
読み方:へいそう じちん
意味
自分の持ち物や作品は、たとえ他人から見れば古く粗末で価値がないように思えても、本人には大切で価値あるものとして珍重されること。転じて、自分に関係するものをひいきして過大に評価することにもいう。
由来
中国後漢時代(1世紀)の故事に基づく。『後漢書』光武帝紀下に、光武帝が「家に古びたほうきがあっても、千金に値するほど大切にする」という趣旨で述べた「家有敝帚、享之千金」という言葉が見える。これをもとに「粗末なほうきでも自分では大切にする」という意味の四字熟語となった。なお、『後漢書』自体の編纂は南朝宋の范曄による5世紀である。
備考
自分の物を大切にする愛着を表す場合と、身びいきで客観性を欠くことを批判的にいう場合がある。日本では新字体で「弊帚自珍」とも書く。
別表記
- 弊帚自珍
誤用・混同注意
- 「弊帚自珍」の「弊」を「敝」の新字体とするのは誤り(「弊」は別字で、代用表記として用いられる)
- 「敝帚千金(弊帚千金)」は由来を同じくする類義語だが、「自珍」とは別の四字熟語である。
- 「へいしゅうじちん」ではなく、読みは「へいそうじちん」。
例文
- 長年かけて仕上げた企画書なので、他人には未熟に見えても私には敝帚自珍の思いがある。
- 祖父が使っていた古い机を捨てられないのは、敝帚自珍と言われても仕方がない。
- 敝帚自珍に陥らないよう、完成した作品について第三者の意見を聞くことにした。