四大皆空
読み方
しだい かいくう
意味
仏教で、地・水・火・風という万物や人の身体を構成する四つの要素(四大)は、すべて因縁によって一時的に成り立っているだけで、固定した実体をもたない、という意味。転じて、世の中の物事や執着すべきものには永遠不変の実体がないことをいう。
由来
古代インド仏教の「四大」思想と、「空」の思想に基づく仏教語である。「四大」は地・水・火・風、「皆空」はそれらに固定的な実体がないことを表す。空の思想は紀元前1世紀ごろから紀元後数世紀にかけて成立・発展した大乗仏教で重視され、漢訳仏典を通じて中国・日本へ伝わった。四大皆空という成句そのものの明確な初出は不詳。日本では仏教伝来後の6世紀半ば以降に受容された。
備考
主に仏教思想を説明する文脈で用いる硬い語。単に「何もかも無意味」という意味ではなく、万物に固定不変の実体がないという「空」の考えを指す。日常会話ではあまり用いない。
例文
- 僧は、肉体も地・水・火・風から成るにすぎず、四大皆空であると説いた。
- 彼は四大皆空の教えに触れ、財産や名声への強い執着を見直した。
- 無常を前にして四大皆空の理を思い、失ったものばかりを嘆くのはやめようとした。
類義語
対義語
- 常住不変
- 実体視