前虎後狼
読み方:ぜんこ こうろう
意味
前方には虎、後方には狼がいるという意から、進んでも退いても危険があり、身動きがとれない苦しい状況をいう。二つの難題や災難に挟まれ、どちらを選んでも困難が伴う場合に用いる。
由来
明代(15世紀ごろ)の趙弼による『趙氏伯仲友義伝』に見える「前門に虎を拒ぎ、後門に狼を進む」という趣旨の句に由来する。前の門から虎を防いでも、後ろの門から狼が入り込むという、災難を避けても別の災難が迫る状況を表した。日本ではこれを四字に縮めて「前虎後狼」ともいう。
備考
「前門の虎、後門の狼」と同趣旨の語。単に敵に囲まれることよりも、進退いずれにも危険・不利益がある板挟みの状況を表す。日常会話では「前門の虎、後門の狼」の形もよく用いられる。
例文
- 資金難のなかで値上げをすれば客を失い、据え置けば赤字が膨らむ。まさに前虎後狼の状態だ。
- 退職すれば収入が途絶え、働き続ければ健康を損なうおそれがあり、彼は前虎後狼の選択を迫られた。
- 交渉を打ち切れば関係が悪化し、譲歩しすぎれば不利益を被るため、担当者は前虎後狼の苦境に立たされた。