六神無主
読み方
りくしん むしゅ
意味
非常に驚いたり恐れたりして心が乱れ、何をしてよいかわからず、冷静な判断や行動ができない状態をいう。「六神」は人の心身をつかさどる六つの神、「無主」はそれらを統御する主がいない意で、気が動転して我を失うことを表す。
由来
中国・明代の白話小説『醒世恒言』巻二十九に見える語とされる。『醒世恒言』は馮夢龍が編んだ短編小説集で、1627年ごろに刊行された。「六神」は心・肺・肝・腎・脾・胆に宿ると考えられた六つの神を指し、それらに「主」がいない、すなわち心身を統御できないほど取り乱した状態を表した。
分類・構成
備考
主に文章語・硬い表現として用いられる。単なる驚きよりも、強い恐怖や衝撃で平静を失い、判断力をなくすほどの動揺をいう。
誤用・混同注意
- 「六神無首」と書くのは誤りで、正しくは「六神無主」。
- 「六神」を単に六人の神や特定の神仏の名称と解するのは不正確で、心身をつかさどる六つの神を指す。
例文
- 突然の事故の知らせを受け、彼は六神無主となってその場に立ち尽くした。
- 会場に警報が鳴り響くと、参加者の一部は六神無主の様子で出口を探した。
- 緊急時ほど六神無主にならず、まず周囲の安全を確認することが大切だ。