以心伝心
読み方:いしん でんしん
意味
言葉や文字を用いなくても、互いの心が通じ合い、考えや気持ちが自然に伝わること。もとは禅宗で、師が弟子に言語では表しきれない悟りの内容を、心から心へ伝えることをいう。
由来
中国禅宗の語。唐代(8世紀ごろ)に成立したとされる禅宗の典籍『六祖壇経』に、仏法は「以心伝心」されるという趣旨の記述がある。文字や言葉だけに頼らず、師から弟子へ悟りを直接伝える禅の教えに由来する。日本では、言葉にしなくても気持ちが通じることの意味で広く用いられる。
備考
現代では親しい者同士の無言の意思疎通を表すことが多い語です。本来は禅宗における、悟りを師から弟子へ直接伝えることを指します。超能力としてのテレパシーを意味する語ではありません。
別表記
- 以心傳心
補足
- 「以心電心」と書くのは誤り(正しくは「以心伝心」)。
- 単なる超能力・テレパシーだけを指す語と理解するのは本来の意味としては不正確。
例文
- 長年連れ添った夫婦は、細かく説明しなくても以心伝心で家事を分担している。
- 監督と選手の間に以心伝心の信頼関係があったため、試合中の指示は最小限で済んだ。
- 彼女とは以心伝心の仲なので、顔を見ただけで何を頼みたいのか分かる。