人心不古
読み方:じんしん ふこ
意味
人々の心が、昔の人のように素朴で誠実ではなくなり、利己的・打算的になったということ。世の中の道徳や人情が衰え、風俗が乱れていることを嘆いていう。
由来
中国・明代の馮夢龍による白話小説集『醒世恒言』(1627年ごろ刊)に見られる表現とされる。「人心」は人々の心、「不古」は古人・古代のような純朴さを備えていない意である。日本でも、世相や人情の衰えを嘆く四字熟語として用いられる。
備考
人々の道徳心が昔より低下したという、嘆きや批判を含む言葉。古い時代を理想化する響きがあるため、他者や現代社会を一方的に非難する文脈では注意が必要。
誤用・混同注意
- 「不古」を単に「古くない」「新しい」の意味と解しない。ここでは「古人のような純朴さがない」という意。
- 「不古」を「不故」と書かない。
例文
- 詐欺事件の報道が続き、祖父は「まったく人心不古の世の中だ」と嘆いた。
- 利益だけを優先して約束を破る企業の姿勢を、人心不古の表れだと批判する人もいる。
- ただし、昔を理想化して何でも人心不古と決めつけるのは慎むべきだ。
分類
類義語
対義語
- 人心淳厚
- 古道照顔
- 淳風美俗