九死一生
読み方:きゅうし いっしょう
意味
ほとんど助かる見込みのない、きわめて危険な状況から、かろうじて命を取り留めること。「九死」は十中九回は死ぬほどの危険、「一生」はただ一度生き残ることを表す。転じて、非常な苦難や危機を脱する場合にもいう。
由来
中国戦国時代(紀元前4〜3世紀ごろ)の楚の詩人・屈原による「楚辞」所収の「離騒」にある「雖九死其猶未悔(九死すといえどもなお悔いず)」に基づくとされる。「九」は数の九そのものではなく、「何度も・非常に多く」を強調する表現である。後に「九死一生」の形で、死ぬ可能性が極めて高い中で生き残る意となった。
備考
「九死に一生を得る」ともいう。実際に九回死ぬという意味ではなく、助かる可能性がほとんどない危機を表す。日常の軽い失敗には用いず、生命に関わるほどの重大な危険に使うのが自然。
補足
- 「九」は実数の九ではなく、死ぬ可能性が非常に高いことを強調する語である。
- 単なる失敗や小さな危機に対して用いるのは大げさになりやすい。
例文
- 遭難した登山者は、吹雪の中で一夜を越え、九死一生を得た。
- 大事故に巻き込まれたが、シートベルトをしていたため九死一生で助かった。
- あの病気を乗り越えた経験は、彼にとって九死一生の出来事だった。