不愧屋漏
読み方:ふき おくろう
意味
人目のない私的な場所であっても、自分の行いに少しも恥じるところがないこと。また、他人に見られていない時ほど自らを慎み、正しく行動することをいう。
由来
中国最古の詩集『詩経』の「大雅・抑」にある「相在爾室、尚不愧于屋漏(あなたが室内にいるときも、屋漏に対して恥じることがない)」に基づく。詩そのものは西周後期、紀元前9世紀ごろの作とされることが多いが、成立事情には諸説ある。「屋漏」は室内の暗く人目につきにくい場所を指し、隠れた所での品行を戒めた語である。
備考
「屋漏」は単に雨漏りする屋根の意味ではなく、室内の暗く人目につきにくい所をいう。多くは人格や行いの清さを褒める文脈、または自戒として用いる。
補足
- 「屋漏」を雨漏りの意味だけに解して、語全体を「雨漏りを恥じないこと」と誤解しない。
- 「屋漏」を「屋露」と書くのは誤り。
例文
- 彼は監査の目がない場面でも不正をせず、まさに不愧屋漏の人物だ。
- 研究データを扱う者には、不愧屋漏の誠実さが求められる。
- 誰にも見られていないからこそ不愧屋漏を心掛け、落とし物を届け出た。
分類
類義語
- 慎独
- 不欺暗室
- 光明正大
対義語
- 暗室欺人
- 表裏不一