一木難支
読み方
いちぼく なんし
意味
一本の木だけでは、傾きかけた大きな建物を支えきれないという意味。転じて、一人または小さな勢力の力だけでは、衰退・混乱・危機にある大きな組織や社会を立て直したり、支えたりすることは難しいことをいう。
由来
中国・隋代(6世紀末~7世紀初め)の思想家、王通(おうとう、584~617)に仮託される『文中子(ぶんちゅうし)』の「大厦将に顛れんとす、非ず一木の支うる所なり(大きな建物が倒れようとしているとき、一本の木だけで支えることはできない)」という言葉に基づく。そこから「一木難支」の形で、一人の力では大局を支えられない意となった。
備考
文章語・硬い表現で、個人の努力を否定するというより、重大な課題には組織的・社会的な協力が必要だという文脈で用いる。「大厦将傾」と併せて使われることもある。
例文
- 長年の赤字と人員流出が続く会社を、新任社長一人で再建するのは一木難支であり、全社員の協力が必要だ。
- 地域医療の危機は、一人の医師の献身だけでは一木難支だとして、自治体は支援策を検討した。
- 彼女は改革に尽力したが、組織全体の抵抗が強く、一木難支の状態だった。
類義語
対義語
- 一致団結
- 協力一致
- 衆志成城