花の盛りに冬の来るを知らず
読み方:はな の さかり に ふゆ の くる を しらず
意味
花が最も美しく咲いている時には、やがて厳しい冬が来ることを知らない、というたとえ。人も若さや繁栄の絶頂にあると、老い・衰え・没落などがいずれ訪れることを忘れがちである、という意味である。順調な時ほど将来への備えや謙虚さが必要だという戒めを含む。
由来
花の盛りと冬の対照によって、人の栄華や若さが永続しないことを表したことわざである。特定の古典作品を直接の出典とする説は明確ではなく、成立した年代・時代も未詳。古くから日本語のことわざとして用いられ、無常観や盛者必衰の考え方と結び付けて解されてきた。
備考
主に、若さ・成功・繁栄が永遠には続かないことへの戒めとして使う。相手を直接批判するように響く場合があるため、他人の成功を評する際には配慮が必要である。
別表記
- 花の盛りに冬を知らず
- 花の盛りに冬の来るを知らぬ
誤用・混同注意
- 単に「花は冬の到来を予知できない」という自然現象の説明として捉えるのは不十分で、人の若さや繁栄が永続しないことへの戒めを表す。
- 「今が盛りなら将来は必ず不幸になる」という断定ではなく、順調な時にも衰えや変化を忘れず備えるべきだという趣旨である。
例文
- 事業が急成長している今こそ、花の盛りに冬の来るを知らずにならないよう、資金を蓄えておくべきだ。
- 若いうちは健康を当然と思いがちだが、花の盛りに冬の来るを知らずというように、将来の体調管理も大切である。
- 人気の絶頂にいる彼らへ、先輩は「花の盛りに冬の来るを知らずと言う。驕らず努力を続けなさい」と助言した。
類義語
- 盛者必衰
- 栄枯盛衰
- 月満つれば則ち欠く
- 驕る平家は久しからず