芋の煮えたもご存じない
読み方:いも の にえた も ごぞんじない
意味
基本的なこと、世間で普通に知られていることさえ知らないほど、知識や経験が乏しいことをあざけっていう言葉。「芋が煮えた」というごくありふれた事柄すら知らない、というたとえである。多くは「芋の煮えたもご存じないとは」の形で用いる。
由来
江戸時代に広まった江戸いろはかるたの「い」の札として知られることわざである。「芋の煮えた」は、日常生活で誰もが知っているようなごく簡単な事柄の代表として用いられた。成立した正確な年や初出文献は明確ではないが、江戸期の庶民語・口語表現を背景として定着したと考えられる。
備考
相手を強く見下す響きがあるため、現代の日常会話で本人に直接使うのは避けたほうがよい。江戸いろはかるたでは「い」の札。
別表記
- 芋の煮えたも御存じない
- 芋の煮えたも知らない
誤用・混同注意
- 「芋が十分に煮えているかどうかを知らない」という料理上の意味ではなく、基本的な知識すらないことをたとえる表現である。
- 敬語の「ご存じない」を含むが、相手への敬意を表す表現ではなく、皮肉・非難を込めて使われることが多い。
例文
- この地域の基本的なルールさえ知らないとは、芋の煮えたもご存じないと言われても仕方がない。
- 取引先の社名も調べずに訪問するなんて、芋の煮えたもご存じないようでは困る。
- 彼は新人だから、業界の慣習についてはまだ芋の煮えたもご存じない状態だ。
分類
類義語
- 何も知らない
- 物を知らない
- 世間知らず
- 無知蒙昧