神仏を敬いて人を頼らず
読み方:しんぶつを うやまいて ひとを たよらず
意味
神仏への敬意は大切にしながらも、他人の力や援助を当てにしすぎず、自分の責任と努力で物事に当たるべきだという戒め。人との協力を全面的に拒む意味ではなく、安易に他人任せになるなという自立の教えである。
由来
作者・初出・成立年代は明確ではない。日本で処世訓や自立を説く言い回しとして伝わってきた表現である。なお、宮本武蔵の言葉として知られる「神仏を尊んで神仏を頼らず」とは、後半の対象が異なる別の表現であり、直接の出典関係は確認されていない。
備考
「頼らず」は他人を排斥する意味ではない。協力や相談を否定せず、他人任せにしない自立の姿勢をいう。古風な「敬いて」は「敬い(て)」に当たる。
別表記
- 神仏を敬い、人を頼らず
- 神仏を敬って人を頼らず
- 神仏を敬ひて人を頼らず
誤用・混同注意
- 「人を頼らず」を、誰にも相談せず協力も受けてはならないという意味に解するのは適切でない。安易な他人任せを戒める趣旨である。
- 「神仏を敬いて神仏を頼らず」と混同されることがあるが、後者は神仏を頼みにせず自ら努力することをいう別表現である。
例文
- 新しい職場では、「神仏を敬いて人を頼らず」の心構えで、まず自分に足りない知識を学ぶことにした。
- 祖父は、困ったときほど神仏を敬いて人を頼らず、自分でできることを尽くせと教えてくれた。
- 彼女は周囲に相談もしながら、最終的な責任は自分で負うという意味で、神仏を敬いて人を頼らずを実践している。
分類
類義語
- 人を頼むより己を頼め
- 独立独歩
- 天は自ら助くる者を助く
対義語
- 持ちつ持たれつ
- 遠くの親類より近くの他人
対比・対照ことわざ
- 人を頼むより己を頼め
- 人は城、人は石垣、人は堀