月日は百代の過客
読み方:つきひ は はくたい の かかく
意味
月日、すなわち時間は、果てしなく続く長い年月の中を通り過ぎていく旅人のようなものである、という意味。時の流れは絶えず進み、人も物事もその中で移り変わっていくことを、旅人にたとえて表した言葉。
由来
松尾芭蕉が元禄2年(1689年)の旅をもとに著した紀行文「奥の細道」の冒頭にある「月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也」に由来する。なお、この表現は李白「春夜宴桃李園序」の「光陰者百代之過客」という句を踏まえているとされる。「百代」は非常に長い年月、「過客」は通り過ぎる旅人の意。
備考
「奥の細道」の格調高い文学的表現で、日常会話よりも文章・スピーチ・追想の場面に向く。「百代」は「はくたい」、「過客」は「かかく」と読む。
別表記
- 月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也
- 月日は百代の過客にして、行き交う年もまた旅人なり
誤用・混同注意
- 「百代」を「ひゃくだい」と読むのは誤りで、正しくは「はくたい」。
- 「過客」を「かきゃく」と読むのは誤りで、正しくは「かかく」。
- 月や日そのものが旅をするという字義どおりの意味ではなく、移ろいゆく時間を旅人にたとえた表現である。
例文
- 卒業から十年が過ぎた今、月日は百代の過客という言葉をしみじみ思う。
- 古い写真を整理していると、月日は百代の過客であり、思い出だけが心に残るのだと感じた。
- 祖父は、季節が巡るたびに「月日は百代の過客だ。後悔のないよう今日を大切にしなさい」と話していた。