世間虚仮、唯仏是真
読み方:せけんこけ、 ゆいぶつぜしん
意味
世間の価値観や名誉、利害などは移ろいやすく、仮のものにすぎない。これに対し、仏の教え・真理だけは真実であり、よりどころとすべきだという意味。世俗的な評価に執着せず、仏法に従うべきことを説く仏教的な言葉である。
由来
「世間虚仮、唯仏是真」は、聖徳太子(厩戸皇子)の言葉として伝わる仏教的な警句である。7世紀初頭の聖徳太子に結び付けられ、後世の太子伝・仏教関係資料などに見られる。ただし、太子本人が実際に発した言葉であるか、いつどの文献で成立したかについては確定しておらず、伝承として受け止められている。
備考
仏教色の強い漢文調の警句で、日常会話で頻繁に使う表現ではない。「世間」を単に世の中すべてが虚偽だと断じるより、世俗的な価値や執着は絶対的な真理ではない、という文脈で理解する。
例文
- 世間の評判に悩む友人に、「世間虚仮、唯仏是真という言葉もある。目先の評価だけを気にしすぎないで」と伝えた。
- 住職は法話で、世間虚仮、唯仏是真の教えを引き、物や地位への執着を離れる大切さを説いた。
- 彼は出世や名声を求める生活に疑問を抱き、世間虚仮、唯仏是真という言葉を心の支えにしている。