韋弦之佩
読み方:いげん の はい
意味
自分の性質や行いにある不足・欠点を自覚し、それを補い正すために、常に自分を戒めること。短気な者が柔らかな革を身につけ、のんびりした者が張りつめた弓の弦を身につけるように、弱点とは反対のものを手本として自己を矯正するというたとえ。
由来
中国の法家思想家・韓非(紀元前3世紀、戦国時代末期)の著作とされる「韓非子」観行篇に基づく。短気な西門豹は心を和らげるため柔らかいなめし革(韋)を身につけ、性格が緩慢な董安于は自分を引き締めるため弓の弦を身につけたという故事からいう。「韋弦」は柔と剛、「佩」は身につけるものを表す。
備考
今日では日常会話よりも、文章・訓話・自己啓発的な文脈で用いられる硬い表現。「韋」はなめし革、「弦」は弓のつるであり、柔らかさと緊張を対照させている。
補足
- 「佩」を「配」と書かない。
- 「韋弦之佩」を単なる装身具の名称と解するのは誤りで、自戒して欠点を補うことのたとえである。
例文
- 短気な自分を省みて、上司は韋弦之佩の心構えで、まず相手の話を最後まで聞くよう努めている。
- 研修では、各自が弱点を補う具体策を立てるという韋弦之佩の姿勢が求められた。
- 能力の不足を嘆くだけでなく、韋弦之佩として日々の行動を改めることが成長につながる。
分類
類義語
- 自戒自省
- 反躬自省
対義語
- 自己放任
- 放縦無慙