雲樹之思
読み方:うんじゅ の し
意味
遠く離れて暮らす親しい友人を、雲や木などの景色を見ながら懐かしく思い、再会を願う気持ち。主に、離別中の友を思う深い友情や慕情をいう。
由来
唐代の詩人・杜甫が、友人の李白を思って詠んだ詩「春日憶李白」に由来する。「渭北春天樹、江東日暮雲(渭北には春の木、江東には夕暮れの雲)」という、互いに遠く離れた場所で同じ空や景色を眺めていることを表す句から生まれた。詩は唐・天宝年間、746年頃の作とされるが、「雲樹之思」という成句としての成立時期は明確ではない。
備考
文章語・雅語的な表現で、日常会話ではあまり用いない。恋愛感情に限る語ではなく、主に遠方にいる友人を慕う気持ちを表す。
補足
- 「雲樹之想」と書くのは誤りで、正しくは「雲樹之思」。
- 恋愛に限った意味と理解するのは不正確で、主に離れている友人を思う気持ちをいう。
例文
- 海外で暮らす旧友を思うと、折に触れて雲樹之思に駆られる。
- 転勤で遠方へ赴任した同僚への雲樹之思を、手紙につづった。
- 離れていても互いの無事を願う二人の友情には、まさに雲樹之思という言葉がふさわしい。