銅駝荊棘
読み方:どうだ けいきょく
意味
国が滅びたり大きな戦乱に遭ったりして、都・宮殿・都市などが荒れ果てること。また、そのような国の衰亡と荒廃を嘆くこと。銅製の駱駝の像までもが、荒れ地に生えた荊(いばら)や棘(とげ)の中に埋もれるほどの惨状をいう。
由来
中国・西晋末(3世紀末から4世紀初頭)に、書家・索靖が天下の乱れを予見し、洛陽の宮門前にあった銅製の駱駝を指して「いずれお前が荊棘の中にあるのを見ることになる」と嘆いた故事に基づく。『晋書』索靖伝に見える。西晋は永嘉の乱(311年)などを経て洛陽を失い、予言どおり都は荒廃したとされる。
備考
日常会話よりも、歴史・漢文・文章語で用いられる。国家の滅亡や都城の荒廃をいう重い表現であり、単に建物が古いという意味には使わない。
補足
- 「銅陀荊棘」は誤記。駱駝(らくだ)の「駝」を用いる。
- 「荊棘銅駝」と語順を取り違えやすい。「荊棘銅駝」も同じ故事に基づく成語として用いられるが、別の定着した語形である。
例文
- 長年の戦乱を経た旧王都は、まさに銅駝荊棘というべき荒れ果てた姿であった。
- 滅亡した王朝の宮殿跡を前にして、歴史家は銅駝荊棘の故事を引き、国家の盛衰を語った。
- 復興事業は、銅駝荊棘の状態にあった都市を再び人々の暮らす町へ戻していった。