輾転不寐
読み方:てんてん ふび
意味
寝床で何度も寝返りを打ちながら、眠れないこと。心配事、恋慕、緊張、苦痛などのために心が落ち着かず、一晩中眠れないような状態をいう。
由来
「輾転」は寝床で体を何度も転がすこと、「不寐」は眠らないことを表す中国古典語である。紀元前11世紀頃から紀元前3世紀頃までに成立したとされる『詩経』には、眠れず寝返りを打つ意の「輾転反側」が見える。「輾転不寐」はこの古典的表現・語法を背景にした四字熟語で、現在の四字形がいつ成立したかは明確ではない。
備考
文章語的な表現で、心配・恋慕・緊張などにより、落ち着かず眠れない場面に用いる。「不寐」は「ふび」と読む。「不眠」一般よりも、寝返りを繰り返す苦しさを含む。
別表記
- 展転不寐
補足
- 「不寐」を「ふしん」と読まない。標準的な読みは「ふび」。
- 「輾転反側」は近い意味をもつ別の四字熟語であり、「輾転不寐」の誤記ではない。
例文
- 重要な発表を翌日に控え、彼は緊張のあまり輾転不寐の夜を過ごした。
- 子どもの帰宅が遅いため、母親は心配で輾転不寐のまま朝を迎えた。
- 将来への不安が募り、ここ数日は輾転不寐の日々が続いている。
分類
類義語
- 輾転反側
- 展転反側
- 不眠
対義語
- 安眠
- 熟睡