越鳧楚乙
読み方:えっぷ そいつ
意味
土地、特に南方と北方とでは、風俗・習慣・言葉・物の呼び名などが異なることをいう。地域による文化や生活様式の違いをたとえる四字熟語。
由来
中国の歴史書『南史』の「顧歓伝」に見える「越鳧楚乙、眩瞀於霄間」という句に基づく。南朝の斉で活動した顧歓(5世紀)の文章に由来し、『南史』自体は唐代の7世紀に編纂された。越の鳧(野鴨)と楚の乙(燕)を並べ、土地が異なれば風俗や名称なども異なることを表した。
備考
非常に難解で、日常会話で用いられることはまれ。地域ごとの風俗・言語・名称の差異を、漢文調に表現したい場合に用いる。
補足
- 「越鳧楚乙」は「えつふそおつ」などとは読まず、慣用的に「えっぷそいつ」と読む。
- 「鳧」を「鳥」や「凫」と書き換えるのは、日本語の標準的な表記としては一般的ではない。
例文
- 同じ料理でも、越鳧楚乙というように、地域によって味付けや呼び名が異なる。
- 南北の生活習慣を比べる際には、越鳧楚乙の違いを一律に優劣で判断してはいけない。
- 方言の調査では、越鳧楚乙ともいうべき各地の語彙の差が確認された。
分類
類義語
- 南船北馬
- 各地各様
- 風土差異
- 地域差
対義語
- 全国一律
- 画一均一