蝉蛻竜変
読み方:せんぜいりょうへん
意味
蝉が殻を脱ぎ捨て、竜が自在に姿を変えることになぞらえ、低い身分・地位にあった人が急速に出世して高い地位に上ること、または目覚ましい変身・発展を遂げることをいう。
由来
西晋の文人・夏侯湛(かこうたん、243~291)の「東方朔画賛」に見える「蟬蛻龍變、棄俗登仙…」に基づく。これは、東方朔が俗世を離れて仙人となったという説を、蝉の脱皮と竜の変化にたとえた表現である。この文章は南朝梁の蕭統が6世紀前半に編んだ『文選』に収められた。日本では転じて、急な出世や大きな変身の意味で用いられる。
備考
主に文章語・格調高い表現として用いる。「蛻」は「抜け殻を残して脱する」の意。単なる変化一般よりも、身分・地位の上昇を伴う目覚ましい変身をいう場合が多い。
別表記
- 蝉脱竜変
- 蝉蛻龍変
誤用・混同注意
- 単に外見や方針が変わる意味で使うのは不十分で、通常は出世・地位向上などの目覚ましい変化を表す。
- 「せんだつりゅうへん」などと読まない。正しくは「せんぜいりょうへん」。
例文
- 地方の小さな工場に勤めていた彼は、努力を重ねて蝉蛻竜変を遂げ、今では業界を代表する経営者となった。
- 無名だった若手選手の蝉蛻竜変ぶりに、会場の観客は大きく沸いた。
- 新しい技術を身につけたことで、彼女は研究者として蝉蛻竜変の活躍を見せている。
分類
類義語
- 立身出世
- 飛黄騰達
- 一躍成名
- 飛躍発展
対義語
- 旧態依然
- 現状維持
- 没落衰退
- 停滞不変